“スポンサーなしで200名動員を実現 – クラフトビアフェストが証明した『食と酒』マーケットの可能性”

このブログは新都市生活研究所のメルマガ「タワーマンションから始まる新サービス創世記」からコンテンツを再利用したものです。今回は、注目すべき結果となった「Craft Beer Fest」について詳しくご報告いたします。最小限の企業協力で200名を動員したこの成功事例から見えてきた、「食と酒」マーケットへの大きな可能性をお伝えします。

検証実験としての成功:限定的な協力で200名動員

2025年9月、SKYZ/BAYZタワー&ガーデンと、パークタワー晴海にて開催した「Craft Beer Fest」。フードトラック3台と、1社のクラフトビール企業様のご協力によるコンパクトな構成で、両会場合わせて約200名という参加者を記録しました。
この結果が示すマーケットポテンシャル
今回ご協力いただいたクラフトビール企業様・フードトラック提供企業様には心より感謝申し上げます。1社のみのご協力という限定的な体制でも、これだけの参加者が集まったことで、「食と酒」というテーマに対するタワーマンション居住者の強い関心と、本格的な展開時の可能性を実証できました。

事例紹介:Craft Beer Fest(SKYZ/BAYZタワー&ガーデン / パークタワー晴海)

【参加者データが語る市場の受容性】
イベント実施後のアンケートで、以下の結果が見えてきました。

参加者属性
・年齢層:30~40代が約80%(購買力の高い層が中心)
・家族構成:子育て世帯が100%(ファミリー向け商品・サービスの有力な顧客層)
・推奨意向:友人・親戚への推奨度8~10点が約80%(口コミ拡散の高いポテンシャル)

高い満足度が示す手応え
・イベント質への満足度:93.8%が満足以上
・時間 / 長さ:100%が満足以上
・会場設営:87.5%が満足以上

これらの数字は、タワーマンション内での「食と酒」イベントに対する受容性の高さを示しています。基本的な構成でもこれだけの満足度を得られるということは、より充実したコンテンツを提供した場合の効果への期待を抱かせます。

参加者の声が示す成長余地
満足度93.8%という高い評価をいただく一方で、参加者からは建設的なご意見もいただきました。
「ビールの種類がもう少しあると嬉しい」
「お店の数を増やしてほしい」
「もう少しフードが充実していると良い」
これらのご意見は、より大規模な展開への期待を示すものと捉えています。

【今回の成果分析:なぜ効果的だったのか】

今回の構成は以下の通りでした。
・フードトラック3台(食事選択肢を提供)
・クラフトビール提供(メインコンテンツ)
・子ども向けゲームコーナー(ファミリー参加を促進)

この最小限の構成でも200名の参加を得られたことで、より多くの企業様にご参画いただいた場合の可能性が明確に見えてきました。
次段階への展開可能性
今回の成果を受け、以下のような本格展開が可能と考えています。

酒類メーカー様、インポーター様との協働なら…
・幅広い酒種類の提供
・専用サーバーによる最適な提供体験
・各ブルワー・杜氏による製法説明・交流会
・テイスティング比較会の開催
・お土産用商品の販売ブース

食品メーカー様との協働なら…
・お酒に合う高級おつまみ・チーズの試食販売
・シェフによるペアリング実演
・限定商品の先行販売
・レシピカードの配布
・食材の産地紹介ブース

ライフスタイルブランド様との協働なら…
・ビアグラス・ワイングラス・食器の展示販売
・テーブルコーディネート体験
・キッチン用品・調理器具の実演
・自宅バルコニーでのホームパーティー提案

【想定収益モデル:本格展開時の ROI 分析】
現在の実績ベース
・参加者数:200名(2会場合計)
・参加世帯年収(推定):1,200万円~3,000万円
・満足度:93.8%

本格展開時の想定効果
・複数企業協賛・投資額200万円の場合
・想定参加者数:400~500名(会場複数箇所・コンテンツ充実により)
・直接売上機会:商品販売・その場オーダー・予約受付
・ブランド露出:専用ブース・ロゴ展示・アナウンス・写真撮影
・顧客データ取得:参加者全員の連絡先・購買意向・アンケートデータ

中規模協賛・投資額50万円〜の場合
・想定参加者数:200~400名
・試食・試飲による商品認知向上
・詳細なアンケートによる市場調査データ取得
・継続的な関係構築の起点となる接点創出

【具体的な協賛提案:業界別アプローチ】
ワイン・日本酒業界様
「プレミアム酒類テイスティングフェア」
・複数酒造・ワイナリーによる合同展示
・ソムリエ・杜氏による専門解説
・産地紹介・製造工程の展示
・限定商品の先行販売
・ペアリング料理の提案
期待効果:新規顧客開拓、ブランド認知向上、直接販売、専門知識の普及

高級食材・調味料業界様
「グルメ&ペアリングフェスティバル」
・高級デリカテッセン・チーズ・調味料メーカーとの協働
・お酒に合う食材の試食・販売
・シェフによる調理実演・ペアリング講座
・限定セット商品の販売
・レシピブック・調理法の紹介
期待効果:商品理解促進、客単価向上、継続購入の促進

キッチン・インテリア業界様
「ホームエンターテイメント提案フェア」
・キッチン用品・食器・グラスの展示販売
・自宅でのパーティー演出提案
・テーブルコーディネート体験
・調理器具の実演・体験コーナー
期待効果:ライフスタイル提案、高額商品販売、ブランド価値向上

次回開催に向けて〜協賛パートナー募集

今回のイベント結果を受け、<タワーマンションイベント協賛の価値>が明確に見えてきました。
1.実証済みの市場ニーズ:限定的な協力でも200名動員の実績
2.明確な成長余地:参加者からの「もっと充実を」という具体的要望
3.競合少ない市場:タワーマンション内での本格的な食・酒イベントの希少性
4.横展開可能性:他エリア・他マンションへの展開が容易

季節に応じたイベント展開の可能性
今回の秋のクラフトビアフェストの成功により、季節ごとに異なるテーマでの開催可能性が見えてきました。
例えば、
春:桜の季節に合わせた花見酒スタイルのイベント
夏:暑い季節にぴったりの冷たいドリンクとフードの組み合わせ
冬:クリスマスマーケット風のホットワインや温かい料理の提供
といった、それぞれの季節の特色を活かし、参加者に新鮮な体験を提供できる可能性があります。

現在、今後の展開にご関心をお持ちいただける協賛パートナー企業様からのお問い合わせをお待ちしています。今回の検証で「需要の存在」は実証できました。季節感のある多様な「食と酒」の体験を通じて、タワーマンション富裕層市場における新たな可能性を探っていければと考えています。

 

池崎 健一郎

池崎 健一郎

「日本のマンションに、もっとワクワクを」をヴィジョンとした株式会社新都市生活研究所を2021年に創業、同代表取締役。

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