“5か所に分散した課題が生んだ「コミュニティ・マーケティング」の新発見” 〜HARUMI FLAG 夏祭り2025から見えた、タワーマンション群時代の新戦略〜

このブログは新都市生活研究所のメルマガ「タワーマンションから始まる新サービス創世記」からコンテンツを再利用したものです。今回は、7月12日〜13日にHARUMI FLAGで開催した夏祭りイベントについてご紹介します。5つの場所に分散した会場運営という「制約」から、従来のタワーマンション・マーケティングでは不可能だった「コミュニティ・マーケティング」という新たな手法を発見することができました。この革新的なアプローチについて、具体的な成果データとともにお伝えします。

【HARUMI FLAG夏祭り2025開催概要】

開催日程: 2025年7月12日(土)〜13日(日)
会場: HARUMI FLAG(SUN VILLAGE、PARK VILLAGE)
参加者数: 600名/日超

今回は、HARUMI FLAG自治会の盆踊り大会(16:00開場〜18:30盆踊り開始〜20:30終了)に合わせて、HARUMI FLAG棟内で昼間の部に弊社のイベントが併催される形で実施されました。昼から夜まで一日を通じて、多くの人にご参加いただき、大いに盛り上がりました。居住者の皆様に楽しんでいただけたイベントとなりました。

<注目すべき成果データ>
LINE会員: 大幅増加(居住者の高いイベント参加意欲を確認)
カゴメ様: 1日目10件 → 2日目20件 計:30件
シーボン様: 27件獲得(会場奥配置にも関わらず好調)
コープみらい様: 16件獲得、野菜つかみ取り200kg/日を用意したが即完売
東急リバブル様: チラシ250部配布終了、常時お客様対応

各拠点で多くの成果が出る結果となり、出展企業様からも高い満足度をいただきました。

HARUMI FLAGの特殊性と運営実態

<想定していた課題への対応>
HARUMI FLAGでのイベント運営では、事前に想定していた以下の課題に実際に直面しました。

・棟間距離: 会場端〜別会場まで徒歩5分以上かかる分散配置による人の流れの作りにくさ
・天候影響: 雨天時の動線確保の困難さ、特に屋外イベントへの影響
・運営複雑性: 5拠点同時運営による連絡・指揮系統の複雑化

<実際の運営を通じて見えてきたこと>
これらの制約がある中でも、分散型での同時開催という形式ならではの特徴と可能性を発見することができました。従来の「1会場集中型」とは異なる運営手法の必要性と、その中での新たなアプローチの可能性が見えてきました。

分散型イベント運営で見えた2つの気づき

1. 想定を上回る居住者参加と盛り上がり
今回最も印象的だったのは、分散配置にも関わらず各拠点で非常に高い盛り上がりを見せたことです。居住者の皆さんからも感謝のお声を多数いただきました。

<全体的な参加状況>
各拠点で「人の波が全く止まらない状況」(出展企業様からのコメント)
LINE会員登録が大幅増加(居住者の高いイベント参加意欲を確認)
2日間で600名/日超の安定した参加者数

<各拠点での成果>
SUN VILLAGE B棟: 東急リバブル(チラシ250部即完売)、シーボン(27件獲得)
PARK VILLAGE側: カゴメ(30件獲得)、コープみらい(16件、野菜200kg即完売)
その他拠点: 風鈴づくり、人力車(20組満枠)、バルーンショー等も好評

2. 集客用イベントの重要性
各棟で行っているイベントを俯瞰的に見ることができないため、それぞれの棟で集客用イベントを開催しました。(駄菓子屋+ゲーム、風鈴作り、バルーンショー)
皆様に楽しんでいただくことが前提で、スポンサーの皆様へ効果的に誘導していく大切さを改めて理解しました。

今後の展望

今後、HARUMI FLAG CLUB様と次回以降のイベント開催を決めることになりますが、もし継続できるのであれば、以下の展望を考えています。

・T棟スカイラウンジ(48F)での新企画
地上階イベントとは一線を画す、超高層階での特別企画を検討中です。独立したイベントとして位置づけ、より特別感のある体験価値を考えています。
・季節別イベントの定期開催
春夏秋冬の年4回、大型イベントの定期開催を目指し、継続的な関係構築機会を創出します。
・分散型運営ノウハウの活用
今回得られた運営ノウハウを基に、今後の大規模マンション群での効果的なイベント運営手法として活用していきます。

分散型イベントの新たな可能性

企業様にとってのメリットは以下のものが挙げられます。
<2日間での継続的な関係構築>
従来の単発イベントでは実現できない、2日間にわたる継続的な接触機会により、より深いエンゲージメントが可能です。

<リスク分散による安定した成果>
複数拠点での展開により、天候や設営トラブルなどの影響を最小限に抑えた安定したイベント実施ができます。

<詳細なデータ取得>
各拠点別の成果データにより、次回以降の戦略立案に活用できる貴重な情報を提供いたします。

HARUMI FLAGでの成功を踏まえ、富裕層コミュニティとのより深い関係構築を目指す企業様との協業を進めてまいります。

池崎 健一郎

池崎 健一郎

「日本のマンションに、もっとワクワクを」をヴィジョンとした株式会社新都市生活研究所を2021年に創業、同代表取締役。

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